■ 偏光顕微鏡での写真撮影

 ここでは偏光顕微鏡について書いておこうかと思います。誰かの参考になればと思います。
 岩石・鉱物を詳しく調べようとすると、肉眼の判別可能範囲を超えた調査が必要になります。岩石の場合は鉱物、鉱物の場合は元素が、任意に混ざり合ってできている関係上、何がどの程度の割合で、どのような組織や結晶を作って混ざっているのかを客観的に示すことが必要となります。その手段の一つとして、偏光顕微鏡による光学的性質や岩石組織の確認が行われます。
 顕微鏡観察は難しいですが、美しく面白い世界です。現行の本格的な偏光顕微鏡は非常に高価であるため、レトロな中古品や、知人に譲っていただいたものを利用しています。

■ 従来の岩石薄片の写真撮影

 我が家では、従来、簡易偏光顕微鏡や単眼顕微鏡の接眼レンズ部にスマートフォンや一眼レフのマクロレンズを近接させて撮影する方法をとってきました。しかし、微妙な位置調整が必要でブレずに固定するのが大変であり、レンズ収差もあり、撮影品質も良くありませんでした。また、接眼レンズ取り付け部にカメラアダプターを装着することもしましたが、肉眼観察と写真撮影を同時に行えないため効率が悪く、また、鏡筒を斜めにした状態で取り付けると、アダプターとカメラの重さで撮影面が傾くため、画面の上と下で微妙にピントがズレて使いづらかったのです。そのため、写真鏡筒のついた顕微鏡があったら良いなと思っていました。

■ 撮影機材

撮影機材

 Nikon S型偏光顕微鏡(POH)の写真撮影用鏡筒に、一眼レフカメラを装着して使用しています。カメラアダプターはJIS鏡筒用のものです。本顕微鏡は恐らく1970年代に販売されていた年代物ですので、現行顕微鏡の撮影品質には及ばないと思いますが、私的には許容範囲の画質です。

Nikon S型顕微鏡について

 ニコンS型顕微鏡は、1956年に発売されてから約20年のロングセラーとなった顕微鏡。1978年にオプチフォトとラボフォトに移行し終了となりました。S型の特徴は、機構が単純で堅牢。ステージを上下することで合焦する方式。そして、BBS方式と呼ばれる標準化ユニット組み合わせによる多様なニーズへの対応です。S型偏光顕微鏡は「POH」と呼ばれていました。ニコン75年史を見る限りにおいては、偏光顕微鏡はPOH/POH2/POH3/POH3A と4モデルあるようですが、詳しくは知りません。
※参考文献:光とミクロ ニコン75年史

札幌の石

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